フジテレビ対ライブドア
ニッポン放送株をめぐるフジテレビとライブドアの戦いは、フジテレビが有利とする見方もありますが、僕はライブドアにもかなりチャンスがあると思います。
まず、彼らの後ろにいる金融機関が、フジテレビは大和証券SMBCですが、ライブドアは外資のリーマン・ブラザーズ証券です。
企業買収などのM&Aに関しては、百戦錬磨の外資と日本企業では、大人と子供ほどの力の差があるかもしれません。
リーマンはライブドアが買収に失敗してもちゃんと利益を上げられるようですが、お客様のライブドアが損をして自分だけ儲けては、汚点となり今後の営業にも支障が出るので、きちんと仕事をするのではないかと思うのです。
もう1つ気になるのは、フジテレビによるTOB(株式公開買い付け)の買い取り価格が市場価格より安いことです。
ライブドアは市場価格で買っているので、ライブドアに売った方が株主としては有利です。
一般の会社は、特別な理由がない限り経済原則に従い高いほうに売らなければ、会社に損害を与えることになり株主代表訴訟を起こされるかもしれません。
なぜフジテレビが買い取り価格を上げないのか良くわかりませんが、すでに買い付け期限を2回も延期しているところを見ると、思ったように買い付けが進んでいないのかもしれません。
放送と通信を融合して、堀江貴文社長が何をやりたいのか分からないと言われますが、それは大プロジェクトのようなものではなく、日常的なこまごましたことなので、わかりやすく説明するのは難しいかもしれません。
一つ一つは小さなことでも、その集積は大変な変革をもたらすと僕は思います。
既存業界に風穴を開けるため、堀江社長、がんばってくださいね。